2016年から始まった「こどもおうえん広場」も9回目となります(2020年度は
コロナ禍で実施できず)。こどもおうえんだんは事務局としてかかわっていま
す。
【午前 あそびの広場】
当初より「あそびの広場」と「人権懇話会」の2本立でしたが、コロナ禍の数
年間は「あそびの広場」の開催を断念。それまでは地域の小中高生たちの軽音
やダンス、また施設のクラブ活動の発表の場として、たくさんのこども・若者
が参加してくれていたのですが、一つの場所に集まっての「広場」の開催はで
きず、「人権懇話会」の中で「若者の声を聴くトークセッション」のみ開催し
てきました。ようやく昨年度からリアルでの「あそびの広場」も復活。今回は
、地域で子どもとの遊びの活動を進めている大澗弘幸さんをお迎えしておおま
くんと「体をつかっていっしょにあそぼう!」を実施。また「東京藝大doorプ
ロジェクト」(東京藝大で社会人と藝大生が1年間一緒に学ぶケアとアート)
関係者の皆さんによるお面づくりとお絵描きの広場もありました。お面づくり
、楽しそう!
【午後 こども・若者トークセッション】
これまでに少しばかり生きづらさを感じてきた若者たちに、今の思いや大人た
ちに言いたいこと、聞いてほしいことを語ってもらいました。今年のファシリ
テーターは、自身も児童養護施設で生活し、「こども・若者未来基金」も含め
て奨学金を得て大学を卒業し、公務員になって3年目。登壇者は5人のこども・
若者でした。
登壇者からはこんなお話が・・・
・フィリピン国籍で児童養護施設に保育士として勤めて3年目の男性。日本に
来た当初は、いじめられたりしたこともあったけど「普通に対応してくれたこ
とが、とっても嬉しかった」
・知的障がいがあり、4年かかって高校を卒業、自動車整備士になりたくて、
運転免許試験と整備士試験を受け続けているけど、まだ合格できない…けど頑
張っている。見た目には障がいがあるとはわからないが、生きづらさがあるこ
とを知ってほしい。
・児童養護施設で暮らす高3女子。中学生の頃から保健室の先生になりたかっ
た。中学3年間不登校だった時、保健室の先生と出会って、学校に行けるよう
になった。来春から大学生になる。
・自身が過ごした自立援助ホームで職員として働いている女性。ホームにいる
子たちには少しでもよくなって出てほしい。ホームが少しでも続いて、将来的
には自分でもできたらな、と思う。
・中学卒業後、3人の子どものお母さんをしながら28歳で高校に入学。この9月
に卒業して10月からお弁当屋さんを始めた。苦しい時もたくさんあったが、か
つてお世話になった自立支援ホームの先生はじめ、たくさんの人に支えてもら
った。
みなさん、困難な時があっても、いろんな人に支えてもらいながら今があるこ
とを話してくださいました。「感謝」という言葉たくさん出てきたことが印象
的でした。


