事業内容

わたしたちのこと

里親家庭をおうえん

「すべての児童は、家庭で正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる」と児童憲章にあります。
いま、さまざまな理由で親や親戚と暮らすことができないために、社会的養護の対象となる子どもは、全国で4万6千人、そのほとんどの子ども(84%・厚生労働省「社会的養護の現状について(27年3月版)」)は、乳児院や児童養護施設で暮らしています。

2009年12月に国連総会決議で採択された「児童の代替的養護に関する指針」では、「幼い児童、特に3歳未満の児童の代替的養護は、家庭を基本とした環境で提供されるべきである」とし、各国にその推進を求めています。
日本における、里親やファミリーホームなどの里親等委託率は16%程度(27年3月)となっています。
諸外国の中で里親等委託率の比較的低い韓国でも43.6%、最も高いオーストラリアでは93.5%であり、日本の里親等委託率の低さは、国連子どもの権利委員会から再三にわたって勧告を受けているところです。

こうした中、日本においても改革の方向性が示され、2011年3月厚生労働省は、社会的養護を必要とする子どもについての「里親委託優先の原則」を打ち出し、同年7月の「社会的養護の課題と将来像」においては、社会的養護の3分の1を家庭養護とするなど、「家庭養護の推進」の方針を掲げ、実現に向けた方向性を打ち出しています。

私たちは、さまざまな理由で親と暮らすことができない子どもたちが、より家庭的な環境の中で暮らすことができるよう、里親を増やすことを進めると同時に、里親を里子の暮らしを応援します。



児童養護施設や里親家庭から18歳で巣立つ子どもの自立をおうえん 「こども・若者未来基金」

社会的養護を必要としていると言われ、千葉県内でも約1400人の子ども達が社会的養護のもとに暮らしています 。
この子ども達は、乳児院・児童養護施設や里親家庭、ファミリーホームで暮らしており、そこでの暮らしは、国と県からの措置費によってある程度保証されています。しかし、18歳になり自立の時を迎える子どもは、大きな壁にぶつかります。

18歳という年齢は、身体こそ大人並みになっていますが、独りで社会に出て行くには不安が残ります。一般の家庭であれば親の支援や見守りがありますが、社会的養護下に暮らす子どもたちは、実親の支援はほとんど期待できません。
自立のための第1歩のアパートを借りる費用なども、施設や里親家庭で暮らす間にアルバイトをして貯金をしなければなりません。

また、社会的養護の下に暮らす子ども達は、一般の子ども達に比べ大学等へ進学する子ども割合が非常に低くなっています。また進学をした場合、学費は一定奨学金でまかなうとしても、アパート代や生活費はアルバイトをして捻出するしかありません。過度なアルバイトは学業に支障をきたし、せっかく進学したにもかかわらず途中でやめてしまう子どもも少なくありません。

就職をし自立の一歩をスタートしても、頼る人も少なく、被虐待児が増えている中、人間関係に傷ついた子どもたちは、コミュニケーション能力があまり高いとは言えず、そのためにせっかく就いた仕事が長続きしない例もたくさんあります。

どんな環境のもとに育ったにせよ、一人ひとりの子どもはかけがえのない存在であり、社会の大切な宝です。
そして、その能力に応じて自分の目指す未来へ向かって進んでいく権利があります。親の愛情に包まれて育つことができないという、理不尽極まりない環境にある子どもには、だれよりも手厚い支援が必要です。
私たち「ちばこどもおうえんだん」は子どもの気持ちに寄り添って、子どもたちが自分の望む自立の道を進むことを、そして自立した大人として育っていくことを応援します。

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